拓落失路

フリーランスとして独立したダメ人間の戯言

裸のランナウェイ

バカが全裸でやってくる (1) (カドカワコミックス・エース)

 

これまで一人暮らしだったのだが、今は一旦実家に戻っている。

僕の部屋は一軒家の二階にある。

平日はニート風な弟がいるだけで家には他に誰もいない。

 

今日はシャワーを浴び、鼻歌まじりで浴室を出て身体を拭こうと思ったがバスタオルが無い。

昨日、洗濯して干しっぱなしのままだ...

オマケに着替えの下着を用意するのも忘れていたため、僕は瞬時に裸族になってしまった。

さっきまで着ていた下着は洗濯機の中をグルグル回っていらっしゃる...

 

とりあえずティッシュで髪や身体を拭くがボロボロになるだけで全く役に立たない。

身体から滴り落ちる水分だけは拭ったので、僕は全裸で部屋に駆け込むことを決めた。

もうそれしか無いのだ。

 

二階へ通じる階段の前が弟の部屋なのでタイミングによっては完全にダウトだ。

念のためにティッシュで股間を隠そうかと思ったが、中途半端におかしい気がしたので全裸で行くことにした。

 

タイミングを見計らい僕は全裸ダッシュをキメた。

カールルイスのような滑らかな走りでコーナーを曲がり、階段を華麗に駆け上がる。

しかし階段の途中でつまづき、まさかの転倒。

誰にも見付からずに部屋へたどり着いたものの股関節を若干負傷した。

まぁそんなのは大したこと無い。

そんなことよりも、30代の大人が階段で全裸転倒している自分に嫌気と虚しさが猛烈に襲ってきて精神的なダメージはかなり効いている。

 

教訓としては全裸でダッシュする際にスリッパを履くのはやめましょうってことだな。

全裸でスリッパだけ履いているのもおかしいけどな。

あとカールルイスにはツッコミいらないです。

憧れでしたよ、カールルイス。